7位: 顔は口ほどに嘘をつく
評価
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感情のメカニズムは分かっても制御するのは難しい
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人の表情を見て、その人が今どう感じているかを察知する事ができたら?その
感情に対してもっとも適切な対処ができたら?その答えが本書に書いてあるのだ
ろうか?という思いで手に取りました。残念ながら本書はその手のHow to 本では
ありません。著者は過去40年にわたって感情について研究をしている学者です。
タイトルの『顔は口ほどに嘘をつく』というのは彼の研究の一部に顔の筋肉の動
きを測定するToolの開発があり、その中に嘘を見抜くための顔の動きを突き止め
た事からつけた邦題で、キャッチーな邦題をつけた編集者に一本取られました。
本書の構成はどちらかというと学術書ともいえるほど整然としています。前半
の1から4章は人の感情に関する研究の総論が書かれています。私自身『怒り』の
感情に関心があり、ためになったのは「心の動きを自覚する感覚」を養う事で
す。この時点で科学を離れ、哲学者の引用になってしまうのですが、感情を曇り
なく自覚していれば、「怒りに基づいて行動したいのか、それともその感情を眺
めていたいのか」を選択する事ができるという事です。実際そんな事のできるの
は、ダライ・ラマでさえ疑問であるといっています。著者は「注意深く感情に気
を配る」ことで感情に巻き込まれることを少なくすることが可能なのではと控え
めです。しかしながら、私にとっては非常に示唆にとんだ考え方で、少なくとも
そうするよう努めることはできそうです。
後半の5章以降では個別の感情に対する表情の特徴を測定して客観的に論じてい
ます。非常に興味深くはありましたが実生活で役に立つというか、その感情を表
現する俳優の演技の勉強になるのではと思いました。感情表現に関心のある方は
手に取ってみては如何でしょうか。
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