8位: 極限の科学 (ブルーバックス)
評価
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高校生以上向きでも予備知識がないと難解。しかし驚異の世界を想像できます。
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著者自ら高校生以上の読者層を想定、ただ物性物理学の常識がないと理解し難い(著者)のを「ない」読者として痛感させられます。言いたいことはわかりますが内容はわからないという展開が正直かなり続きます。
「極限」の構成は低温、超圧、超強度地場(ここは著者の専門なので技術的解説が充実」に分けて各々説明がありますが、前後に「序説」と「宇宙の極限物性」の項目がついています。序説を飛ばすと一般読者としては面白くないかもしれません。ここは必読です。文系読者としては最後の「宇宙の極限物性」必読と思います。
いわゆる現代科学でここまで到達できていること、到達方法・技術、歴史、それが後一歩なのか道程のどこに位置するのか考えさせてくれます。同時に極限の世界の歴史は以外と浅い、即ちそれは人類の叡智(であれば良いのですが)の総力をあげた複合的な成果であり、一つの技術が欠けてもここまで解明できていないことも教えてくれます。
しかし科学は美とロマンの塊。超低温で妖しく(この漢字が相応しいです)沸騰する個体ヘリウム、1000度で赤く輝く超圧下の氷、磁場強度の到達するルネサンス黄金比、強磁場で発生する無重力の水球、宇宙の極限物質の説明など、この目で見てみたい欲求を抑えきれない。宇宙極限物質は既に実在するわけでやや恐怖を感じます。
しかしこういった事柄を理解できる人、研究している人、とても同じ人間とも頭脳を持っているとも思えません(著者もそのお一人です)。それ自体が驚異です。個人的には説明のなかでロシア人カピッツァとヘリウムに興味を持ちました。凄い人がいたものです。経歴も研究も。そしてヘリウムは構造が比較的簡単(?)らしいのですが太陽エネルギーの源(使い残りですかね)であると同時に、数十億年後にフラッシュで太陽系を滅ぼす存在、著書の説明にも運命性を感じます。
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