4位: はじめての統計学
評価
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目的次第
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基本的な統計的計算を「手」で行える様になる為の入門書。
度数分布表やヒストグラムの作図・平均の計算から始まり,最小2乗法による1次関数の推定に至るまで,手計算の手順を丁寧に解説しています。数学が苦手でもある程度読み進められる様に配慮がなされており,なるほど確かに目的さえ間違わなければ良書と言えるかもしれません。
しかし自分は統計学の入門書として,「数学的背景の根本からの解説」を期待して本書を手に取ったので,そういう意味に於いては全く肩透かしでした。例えば,「正規分布(関数)とは一体どこから沸いて出てきて,一体何を表し,何を表さないのか」といった類の事は本書を隅々まで読んでも分かりません。
また,手計算を前提にしているので,表計算ソフトや統計ソフトを利用した計算の指南が全くと言っていいほどありません。それはそれでいっそ清々しいのですが,少なくとも時代に即しているとは言い難いでしょう。
ちょっと強引にまとめてしまうと,手計算の実力は多少養えるものの,数学的背景(本質)も理解出来ず,PCを用いた実際の業務(応用)にも使えない、そんないかにも中途半端な一冊になってしまっています。
その他にも索引が無かったり,前の項目や表を参照する際にページ数ではなく「表※」「例題※」といった表記をしてあったり(非常に探し辛い),話の流れ上無理矢理作ったとしか思えない意味的におかしい(しかし計算は出来る)例題が幾つもあったりと,悪い意味で大学の講義ノートのレベルを超える事が出来ていない印象です。
ただ,「基礎の手計算」という方針がはっきりしているのは確かなので,目的さえ合致すれば十分価値のある本と言えるのかもしれません。
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