5位: ザ・ホスト 1 寄生
評価
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愛にあふれた、現代への警告
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この本を手に取る多くの方とおそらく同じように、私も著者の前作「トワイライト」を楽しみ、ステファニー・メイヤー女史の見事な筆力に圧倒され、
この「ザ・ホスト」にたどり着いた一人だ。
トワイライトと似ているのは、人間ではない生命体が出てくること。
主人公のワンダラーはソウルと呼ばれる生命体で、人間に限らず他の惑星の生物の<ボディ>に寄生して生きていく。
舞台は地球だが、そこにいるのはほとんどがソウルだ。残った人間は命を守るために密かに隠れながら生活している。
そんなSFのような世界の中で、長い年月を様々な星で生きてきたワンダラーは、宿主メラニーの意識が消えないという恐ろしい事態に直面し、
恐怖や戸惑いを感じるが、しだいに記憶の中でメラニーの恋人ジャレドに惹かれていく。
読み進めるにつれて、ジャレドに強い愛を感じるワンダラーの想いはとても深く、自らが傷ついても彼や弟を守ろうとする姿はあまりに一途で、
私は愛することに関しては、人間かどうかなんてささいな違いに過ぎないのだと感じた。
深く愛している人に拒絶される苦しみはあまりにリアルで、思わずワンダラーに同情してしまう。
自分だったら、きっと耐えられないだろうと思うのに、そこでめげずに愛し続ける姿は尊敬に値する。
ソウルが地球にやってきたのは、野蛮な人間たちには地球の美しさを享受する権利がないと思ったからだ、という言葉がワンダラーから出たとき、
私は確かに正論だと思わざるを得なかった。
文章中で、ワンダラーは「エイリアン」という名で呼ばれることがたびたびある。
しかし、恐ろしい戦争や殺人事件であふれる現代に生きる人間の方がよっぽど「エイリアン」なのではないかと、思ってしまうのだ。
個人の問題ではなく、これだけ平和の尊さが叫ばれる時代になってもなお消えない人間の恐ろしい行為を、
人間は真正面から受け止めていかなければいけないのだろう。
美しい地球を守るためにソウルが占領しなければならないような時代を、決して迎えてはいけない。
(深読みになってしまうのかもしれないが)この本にはそんなメッセージも込められているのかもしれないと思う。
何はともあれ、読み始めればトワイライトと同じように続きが気になって仕方がないはずだ。楽しんで読むのも良し、考えながら読むのも良しだろう。
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