3位: スギハラ・ダラー
評価
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面白くて一気読み!
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インテリジェンス小説は、佐藤優氏の定義に従えば近未来に起こる出来事を描いているということになりますが、このスギハラダラーは近未来の何を示唆しているのでしょうか。人民元がそのうち変動相場制に組み入れられるということでしょうか。そこまでは行かなくても、元の切上げは近い将来起こってもおかしくないと思います。
それ以外にもいくつか読んでいて思いつくことがありました。たとえば機関投資家が売りを浴びせる事態が再び訪れるということ。もうひとつは、怖くて口に出来ません。
杉原千畝のビザによってアメリカへ逃れたアンドレイは、シカゴ・マーカンタイル取引所のCMEレオ・メラメッドがモデルです。フリードマンの流れをくむ、人によっては悪の枢軸のように言う人物なのに、本書では全体主義から命からがら逃れて自由主義を貫く人物として、好意的に描かれています。
911に関しても、主犯はあっさりアルカイダとして話を進めています。アルカイダの背後に、為替操作で巨利を稼ぐ本当の首謀者がいるのかとドキドキしながら読み進みましたが、そうはならなくてちょっとがっかりしました。あくまでもテロの情報を事前に掴んで便乗して儲ける人たちがいるという描かれ方です。
作中のいくつかの点で、造りすぎてあざとい、といった類の批評を複数の評論家から受けたようですが、手嶋氏の講演を拝聴したところ、そういう箇所に限って、ありのままだそうです。逆に、これは本当にありえるんだろうな、というところが創作を加えていたりして。そういったことを探りながら読み進むのもまた楽しいものです。ちなみに、スティーブンが日本語を習った大谷学校、それに白洲次郎のくだり、そのまんまだそうですよ。
この作品を読んで、第二次大戦中、日本とポーランドの間で諜報をめぐる深い協力関係があったことを知りました。ネットで調べましたが、いろいろな文献がそれを証明しています。でも、どんなにすばらしいインテリジェンスオフィサーがいても、情報をもらって判断する人間が優れていないと、どうにもならないのだ。
ところで、スギハラダラーを映画にしたら面白いでしょうね。でも日本でつくらずに、やはりハリウッド大作にして欲しい。
そうすると、松雷はもう、北野たけし以外にないですね。涼子は、万人が認める美人じゃないといけないから、個性派は駄目。檀れいさんなんていかがでしょう。ぴったりだと思うのですが。スティーブンとマイケルのキャスティングは、外国のイケメン好きな方にお任せします。
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