2位: キンドルの衝撃
評価
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メディアの可能性を探る前向きな書
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筆者は哲学を修め、政治学も専攻し、ジャーナリストとして経験を積んだ。その見識も加わってか、アメリカのジャーナリズムを見つめる視点はクリティカルで明快であり、読者にわかりやすい言葉で示している。
ワシントン・ポスト記者や、スキッフの社長へのインタビューは、ともすれば持論の展開に陥りがちな同種の書に比べて客観性が高い。
キンドル出現は単なるハードウエア開発やソフトウエアの可能性を広げただけでなく、メディアが伝える情報(コンテンツ)の価値を想起させるものだと感じさせる。
メディアを利用する側は、情報を受け入れるのか、それとも情報を求めるのか、主体的なメディアの利用者であることを気づかせてくれた。
最終章では、音楽がレコードがCDに代わったと思いきや、いつのまにかダウンロードメディアに席巻されていることを近似例ととらえながら、プリントメディアの行方に期待をこめた。文末は、「キンドルによりメディア再生のドアは開け放たれたのだ」と結んでいる。
あとがきでは、文字をビジュアルとしてとらえ、「読むことの醍醐味」、「文字の世界のリアリティ」と私見を述べているところが、文字人間に共感をもたらすだろう。
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